世界のトップスプリンター、マーク・カヴェンディッシュから学んだロードバイクスプリントのコツ

MARK CAVENDISH

自転車競技を始めてちょうど1年ほどの私。最初は集団について行くのがやっとだったクリテリウムも、少しずつスプリントポイントやゴール争いができるようになり、ゴールスプリントというものを体験し始めました。

初めてスプリントをして感じたのは、周りの選手とのスピードの差です。自分が全力でスプリントしているのに周りはぐんぐん前に伸びるようにスプリントして行き、ゴールする頃には毎回必ず結構な差を付けられていました。

このままでは上位争いを繰り広げることができないと感じ、スプリント力を高めるインターバルや基礎トレーニングの他、スプリントが上手くなるコツを探していました。

インターネットでスプリントのコツを探していた中で最も役立ったのが、私の好きなイギリスの動画チャンネル「GCN」のマーク・カヴェンディッシュのようにスプリントする方法という動画です。

マーク・カヴェンディッシュは世界のトップスプリンターの1人で、2016年はイギリスのディメンションデータに所属しツールドフランスに出場。現在ブログを書いている7月9日時にはすでにツールで6ステージ中3ステージを勝利という活躍をしています。

私がGCNのこの動画に出会ったのはツール開始前でしたが、世界屈指のトップスプリンターとしては身長175cmという小柄な体格で、本人も足が短いと言うことからか日本で一般的な170mmのクランクを使用し、さらにトラック出身ということでトラック競技の経験のある私にとってすごく親近感の持てる選手でした。

そんなカヴェンディッシュが紹介するスプリントのコツから学んで練習を重ねた結果、少しずつスプリントに喰らい付けるようになり、ポイント争いもできるようになりました。

まだまだスプリントの遅い私ですが、ロードバイクでのスプリントのコツを探している方に役立つ情報間違い無いと思いましたので、動画の内容を元に私の学んだことを今回は紹介します。

マーク・カヴェンディッシュのスプリントのための5つのコツ

動画は英語ですので、まずは簡単に要点をまとめてみます。

  • 早く仕掛けすぎない
  • 正しいギアを選択する
  • 全力でスプリントに専念する
  • バイクを振る
  • 上体を低く保つ

1つ目の仕掛けるタイミングはレース中の戦術面での非常に重要な要素で、2つ目と3つ目も大切ですが、やはり単純にスプリントを速くするためには正しいフォームが必要ということで、4つ目と5つ目を常に意識してスプリントするようになりました。

どれも非常に大切な点ですので、これから自分の体験を混ぜつつ動画の内容を解説してみます。

その1:早く仕掛けすぎない

もし僕たちが250メートルを走るとしたら12秒くらいかな。アマチュアの場合もう少し時間が掛かるかな。

このポイントではカヴェンディッシュはスプリントの際の仕掛けるタイミング、距離を見極めることを解説しています。

そして、最大出力を気にするよりも高い出力をどれだけ維持できるかが大切だと言っています。例えば、最大時速60kmに到達したら疲れで一気に速度ダウンすることよりも、時速55kmをある程度維持できるほうが重要ということです。

スプリントを始めるタイミングが大切で、ゴールラインが見えた時にスプリントするのが良いとも言っています。

私はこの点から仕掛けるタイミングが重要だと認識し始めて、どの地点がゴールから何メートルか、ゴールから150m、200m、250m、そして300mの50m区切りの場所はレース前にあらかじめコースに目印を見出しておくようにしています。

アマチュアのレース、特に参加するレースのカテゴリが下位だと、最終ラップを意味する鐘の音を聞いてから一気にスピードアップし、ゴール500m手前などのまだまだ距離がある場所から仕掛ける人が多くいるので、ペースを乱されないように落ち着いて走り、アタックに上手く乗れるようになりました。

その2:正しいギアを選択する

正しいギアを選択しなきゃダメだ。僕の場合は53か54T(フロント)に11T(リア)かな。

自分に合ったギアをスプリントを始める前に選択し、そのギアを使う前にしっかり加速しておくこと大切だと。特にスプリント中にギアが軽いと感じて変速した場合、パワーを失うためスプリント中に変速をしないように解説しています。

どのギアが自分の脚にとって最適かはレースの状況や風、コースの内容によっても異なりますが、トレーニングの段階で自分のスプリントギアを見つけておいて、スプリント前に状況に合った最適なギアを選択しておくようにしましょう。

その3:全力でスプリントに専念する

Mark Cavendish

集団スプリントでは自分が仕掛ける時、その瞬間が来た時に行かなくてはダメだ。

スプリントの瞬間が訪れた時は、迷わずその瞬間から全力スプリントをするように言っています。ペースを気にせず力を全て出し尽くすことが大切だと。

私の場合は終盤までに疲れてしまい、10秒間全力スプリントを維持できないと感じた時は自分で声を出して、そこから気持ちを高めて走るようにしています。(失速してしまうことも多々ありますが)

スプリントのチャンスが訪れたらペース配分は気にせず、全力で走るようにしましょう。

その4:バイクを振る

たくさんのサイクリストはスプリントをするとき、バイクの上で弾むように走っているよね。

クライミングの際は脚をペダルの上に持ってくるように走るために、上半身が弾むようにダンシングをしますが、平坦スプリントの際は腕を使ってバイクを左右に振り、バイクを脚に近づけることが良いそうです。

ロードレースの集団スプリントでお馴染みの、選手がバイクを左右に振る動作のことですね。

この動画を見るまでははっきり意識することはありませんでしたが、意識してダンシングをしてみると腰が弾んでしまっている状態よりもしっかりとパワーをペダルに伝えられているように感じました。

10秒少しの全力スプリントの全体を通して、上手にバイクを振る動作の習得にはまだまだ練習が必要ですが、しっかり意識してこれからも改善していきたいと思える、フォームに関する重要なポイントですね。

その5:上体を低く保つ

Mark Cavendish in final sprint to the line on Stage 20 of the 2012 Tour d'France

一番良く知られている僕の特徴。それは、上体を低く保つことだ。

空力性を高めるため、上体を低く保つ姿勢が大切だと解説しています。

ハンドル上部とハンドルを握る腕の内側を穴だとイメージして走ると、胸を起こしてダンシングをすると穴が大きく開き、より多くの空気を取り込んでしまいます。

しかし、可能な限り上体を低く保ち、穴を小さくした状態で走るようにすれば取り込む空気が少なくなり、空力的に大きなアドバンテージを得られます。

カヴェンディッシュの低い体勢は有名ですが、先日行われたクリテリウム・デュ・ドフィネのハイライト動画で、第1ステージを制したブアニのスプリントのフォームを見て上体の高さの重要性を再認識しました。


(11分20秒辺りからです)

“穴”を広げないよう、顔がハンドルと同じ高さに来るほど低く頭を下げてダンシングしています。

この動画に出会ってから上体を低く保つことをはっきり意識してスプリントをするようにし、少しずつ手応えを感じて来ました。

まとめ

カヴェンディッシュから学んだ5つのスプリントのコツを今回は紹介しました。

バイクを左右に振って、可能な限り上半身を低く保って走るというフォームの改善は効果的で、少しずつスピードアップにも繋がっているように感じます。

中々良いロードバイクでのスプリントのコツを解説した情報が見つけられなかったので、今回はGCNの動画が非常に役立ちました。

動画の最後でカヴェンディッシュが言っているように、

言っただろ。体を低く、低くだ!

という言葉を、カヴェンディッシュがスプリント中に自分にアドバイスしているのをイメージして、これからもスプリントのトレーニングをしたいと思います。

2016年のツールドフランスはもっともっとカヴェンディッシュがステージ優勝をする姿を見たいですね。

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