初めてのクリテリウムの走り方~押さえておきたい10のポイント~

Criterium

ロードバイク人気が高まる中、ロードレースに参加したいという人も多くなってくるようで、各地で様々なイベントが開催されていますね。

初心者の方には、自分のペースで走れるヒルクライムやエンデューロなどが人気のようですが、ロードレースならではの駆け引きや戦術を味わってみたいという人におすすめなレースがクリテリウムです。

1周1km前後のコースを周回するクリテリウムは、ロードレースの中でもハイスピードで落車も多いスリリングなレースの一種で、一度その魅力にはまってしまうと自転車中心の生活になること間違い無しの競技です。

現在私が住んでいるカナダのBC州、バンクーバーでは夏場はウィークリーシリーズが2つ(うち1つはお隣のリッチモンド市で開催)あり、バンクーバー市内に住んでいればウォームアップがてら1時間軽くロードバイクを走らせればレース会場に到着するという、ロードレーサー天国な場所です。そのため、クリテリウムにはまった地元のサラリーマンや学生が週2で仕事や学校帰りにレース参加するという環境が整っています。

ちなみにロードレースイベントも月1以上で週末に開催されているので、多い場合は週3でレースに出るという人も多くいます。

私は今年からそのウィークリーシリーズに参加し始めまして、クリテリウム参加合計14回目で運良くようやく初勝利することができたので、その記念にここまでのレースで学んだことを初心者の方向けに10の項目に分けてご紹介します。

(私もまだまだ初心者なので恐縮ですが、参考になればと思います。)

レース参加前に体力を確認

Trainer

平坦コースの場合、レース開始直後から一気にペースが時速40kmまで上がり、そのままのペースでゴールまで走ることのあるクリテリウム。

ある程度の体力・脚力が無いとレース序盤で集団からちぎれてしまい、すぐに周回遅れでリタイア扱いとなってしまうため、集団に付いていく力が無いとレースを楽しむことができません。

そのため、クリテリウムが持つ戦術的なレース面を楽しむためには、以下に挙げる3つの項目がクリア出来ている必要があります。

※以下に出てくる速度は平地無風の状態での目安です。

1:時速28km以上を1時間キープできる

どの程度の体力が必要かは参加するレースやカテゴリーにもよるので何とも言えませんが、競技志向のGLOTMAN SIMPSON CYCLINGという地元のクラブの入部条件としては以下の条件が挙げられています。

  • 時速28kmを維持して60km走れる
  • 手信号の使用のため、片手での運転が難なくできる
  • 真っ直ぐラインを保つことができ、後方確認時も左右によろけない
  • 一定のペースで走ることができ、自転車1台以上の車間を開けずに集団内で走れる

この条件にもあるように巡航速度28~30kmで走れることが目安になってくると思います。

28kmくらい大丈夫!という人は体力的に大丈夫そうですし、そうでない方はまずは巡航速度28kmを目標に練習してみてください。

2:時速40km以上を30秒から1分キープできる

レースが始まると速度が一気に上がるクリテリウム。

いくら集団内でドラフティングの恩恵が受けられるとはいえ、先頭交代をした時や集団が2つに割れてしまった際に先頭集団に追いつく時など、時速40km以上のハイスピードをキープできるかできないかでは、レースへの対応力が大きく違ってきます。

レースの最終局面まで残るためには、時速40km以上を最低でも30秒、理想的には1~5分など、ある程度の時間をキープできるようにする必要があります。

3:瞬間最高速度が50km以上

ゴールスプリントや中間スプリントポイントなど、順位やポイントを争うためには最低限のスプリント力、または独走力が必要です。

ゴールラインを誰もが狙う状況になった時に最低でも瞬間最高速度50kmを10秒はキープできる力が求められます。

最後に:集団走行にも慣れておく

クリテリウムは集団内での走行がメインになります。

レース前に初心者講習などをしているイベントもありますが、できれば最低は1~2度はグループで走る経験があったほうが良いと思います。

グループライドイベントやショップの走行会に事前に参加してみましょう。

ポイント1:自転車の点検を怠らない

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レース中は自分の想像以上の力が出るため、整備の甘い自転車で参加すると大惨事につながることがあります。

レース前はハンドル周りのネジやクイックリリースを適正に締める、スムーズにギアの変速ができるようにディレイラーを調整しておくなど、少しでも自転車を良い状態にしておくことが大切です。

自分で点検するのは、という方はレース前に自転車を購入したショップなどに持って行って点検をお願いしましょう。

ポイント2:安全を一番に優先する

自転車競技で最も大切なのは安全第一です!

絶対に転ばない、危ない接触はしない、周りを危険にさらさない、ということは何もよりも大切です。具体的には以下のことを意識して走りましょう。

  • 真っ直ぐ走る
  • 適度な車間距離をキープする
  • 後方確認をする
  • 無理な割り込みはしない

下でも触れていきますが、私がトラック競技で叩き込まれたのはとにかく後方確認をしっかりするということです。

スプリントに備えて前方に上がる時など、ラインを変える時は必ず後方確認をしましょう。後ろから上がって来ている参加者に気付かずにラインから出たせいで、大クラッシュが発生した、なんていうこともあります。

私がトラックで受けた初心者向けのレース講習では何よりも安全第一で、レース後のミーティングは誰が活躍したよりもどう危険を回避できるか、そのための後方確認が大切だとしつこいほど言われてきました。

レースに参加する際は安全第一で、自分勝手な走りはしないようにレースを楽しみましょう。

ポイント3:コースを把握する

レースに参加する場合はコースプロフィールを頭に叩き込んでおく必要があります。

まずはネットやパンフレットで、レース当日に試走が可能な場合はしっかりと走ってコースを熟知しておくことが大切です。

平坦なコースでもここは上り基調でコーナーはどこにあるのか、当日の風向きはどうかなどなど、レース中の集団のペースにも関係してきますので、実際に試走して確認しておきましょう。

コースが頭に入っていない状態でレースが始まってしまうと、集団内では前方が見えにくくどのタイミングでどう曲がるのか分からない、という状態に陥ってしまうため大変危険です。

そして、ゴールやポイント争いをするという意気込みのある場合は、どの地点からゴールまでが何メートルか、自分のアタックやスプリント能力によって必要となる勝負所の目印を決めておくことが必要です。

私の場合は300m、250m、200m、150mの中から2~3は目印を決めておいて、後ろとの差が開いているので300mからスプリントを始める、やや混戦なので200mまではスプリントが始まっても誰かの後ろに付くなど、臨機応変に対応する場合の目安にしています。

ポイント4:ラインをキープする

week-end vcl course Laval 4-5 juin 2011 259

ロードレースで大切なのはラインをキープすることです。

初心者の方には意味が分かりにくいかもしれませんが、簡単に言えば前走者の真後ろを走るようにするということです。前走者が走っているラインに対して左右にふらつくように走らないようにすれば大丈夫です。

直線に関して言えば簡単ですが、コーナーでは内に入りすぎず、外に出すぎないようにとにかく前走者の位置を参考に曲がるようにしましょう。

ポイント5:無理せず集団後方に位置

集団後方はコーナー後の立ち上がりで加速をするをことが多いため、常にインターバル走状態で脚を使います。そして、落車があった場合は後方は巻き込まれる可能性が高いです。

これらの理由から集団前方に位置取ることが大切ですが、初めてのクリテリウムの場合はコーナリングや車間距離の感覚など慣れないことが多いと思いますので、無理せずに集団後方でレースの流れを学んでいくことが良いと思います。

少しずつ集団内での走行が慣れてきたら少しずつポジションを上げていくなどしていくようにすれば良いでしょう。

ポイント6:落車に巻き込まれないよりも落車をしない

クリテリウムは落車の多い競技です。そのために、集団前方に位置取るように推奨されていますが、慣れない初心者が無理に前方に出て不安定に走るよりは無理せず後方にいて、落車をしないようにしっかり走ることが大切です。

ラインをキープしてコーナー前後では車間距離を長めに取る、ペースが速すぎると感じたら無理せずにリタイアするなど、無理せずに走るようにしましょう。

ポイント7:コーナリングに気を付ける

USCF 2008 Criterium Championships

クリテリウムに参加して一番驚いたのがコーナーを走る際の速度です。時速40km以上でコーナーに入るなどは普通で、コーナリングの練習は公道では危険なので、レースで少しずつ感覚を掴んでいくしかないと思います。

落車が発生しやすいポイントでもありますので、車間距離を十分に取る、コーナリングが安定するように下ハンを握るなど、対策を取りつつとにかくゆっくり“慣れる”ようにしましょう。

ポイント8:適度な車間距離をしっかりキープ

Salon du modélisme Anse 2015-03

適度な車間距離をキープするのは非常に大切です。前走者との距離が離れすぎては空気抵抗が増して途中で体力が無くなってしまいますし、近すぎては自分の前輪と前走者の後輪が接触して落車につながってしまう可能性があります。

どの程度の車間距離が良いのかは、その時のレース状況や自分や周りの技術にも関係しますので難しいところですが、私がトラックで学んだのは初心者は自転車一台分、慣れてきたら自転車一台の半分、さらにレースに出るようになったらそれより近い車間をということでした。

初めは同じレースに出ている人の車間距離を参考に、自分のレベルに合った無理のないように長めの車間距離をキープすると良いと思います。

ポイント9:無理をしない

初めてのレースの場合、あまりの高い負荷の掛かったレース展開に付いていくのがやっとで集中力が散漫になり、落車や接触を引き起こしてしまう場合があります。

私はレース中の落車は今まで3回経験しましたが、その内の1回はトラック競技中にオーバーペースで体力も集中力も落ちていた時に自分で巻き起こした落車でした。

幸いにも集団後方にいたために誰も巻き添えにしないで済みました。

ペースに付いていけない、体力的に限界に来ていると感じたら、勇気を出してリタイアするようにしましょう。(トラックですが体調が悪い時など、リタイアの経験は私も何度かあります)

ポイント10:コミュニケーションをしっかり

レース中は周りの参加者としっかりとコミュニケーション、意思の疎通をするようにしましょう。

スポットレースの序盤でコーナーの際に「コーナー」などと、コーナー前で集団の列から外れてしまった時は「内側(外側)にいます」などと、危険回避のためにしっかり声を出すことは大切です。

バンクーバーのクリテリウムシリーズでは、コースを完全に封鎖するわけではないので、前方に車やバスが現れたり、大型トラックが表れて完全に道をブロックしたりと何が起こるかわかりません。

不慮の事態も気付いたらすぐに声を出すことで安全にレースをすることができます。

まとめ

長くなりましたが、初心者の方に知っておいて欲しいことを今回はまとめてみました。

初めてのクリテリウムはまずは安全第一を念頭に、無理せずにレースに慣れていくのが良いと思います。

そして、参加前の準備としてレースの早いペースにも付いていけるようしっかりとトレーニングをしておきましょう。

私の場合もまだまだロードレース歴1年の未熟物ですが、今後もレースに積極的に参加して経験値も脚力もつけて行きたいと思います。

クリテリウムはその魅力にはまってしまえば病みつきになりますので、ロードレースに興味があるという方で参加できる大会が身近にある場合はぜひチェレンジしてみてください。

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