Sciconエアロコンフォートプラスのインプレッション

ロードレース、トライアスロンシーズンが始まる4月。これからの国内外の遠征のために、輪行バッグの購入を検討している人も多いと思います。

ハードケース、ソフトケース、そして輪行ボックスなどの様々な輪行用品あるの中で、プロユースとして人気&注目を集めるScicon(以下シーコン)のエアロコンフォートプラス。

(新城選手も使っているようですね)

小さなやボックスやハードケースとは異なり、難易度は低いながらも組み立て後の細かな調整を要する、ハンドルを外す、サドルを下げるなどの手間が要らず、前後輪を外してバッグに入れるだけというお手軽さが自慢の輪行バッグです。

中でも秀逸なのは、少しでもぶつけたりすると調整が必要になる繊細なリアディレイラー部分を保護する金具がついているため、航空会社の扱いによっては目的地に到着、組み立て後もシフターの調整要らずにすぐに乗車が可能な優れた機能を持っています。

さらにはキャスター付きで移動も便利という、もう輪行バッグとして欠点は無いんではないかというこのエアロコンフォートプラス。

実際にエアロコンフォートプラスを使ってみた感想や長所・短所、そしてこんな人におすすめという点を今回はご紹介します。

エアロコンフォートプラスを使った第一印象

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初めてのロングディスタンスのトライアスロンでエリート選手が使用していたエアロコンフォートプラスを見て以来、輪行バッグとしてかなり気になる存在でした。

2015年の夏はカナダの首都オタワでのクリテリウムや、アメリカ・メリーランド州で開催される斜度30度の登りがあることで有名なSavageman Triathlonへの参加予定があり、購入したGiantのDefy3の輪行にとエアロコンフォートプラスの購入を決意。

使用はカナダでの国内線の利用が一回、そしてバンクーバー市内での移動に何度か使用しただけなのでまだまだ使いこんだ上でのレビューというわけではありませんが、大体の印象は十分に得たと思います。

まずサイズに関しては十分な大きさで、トップチューブ54cmのロードバイクが容易に入る大きさで、なおかつフレームが傷つかないように緩衝材を巻いた空気入れとヨガマット、ロードシューズが楽々入る収納力。

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他のソフトタイプの輪行袋と違い中のストラップで自転車をしっかり固定できるので大きな安心感があります。

そして何よりも、サドルやハンドルの取り外しが無いため輪行の準備のための時間が短縮できるのが嬉しいところです。

空港ではせっかく張った割れ物注意のシールを無視するかのごとく、コンポ側か関係なく横にして運搬されたりしているのを飛行機内から見かけて悲鳴が出そうになりましたが、それでも十分に保護されるしっかりとした作りで満足です。

(到着するころにはシールはすべて取れていました…)

購入前の予想通り飛行機を使っての遠征に相当相性が良いバッグなんだなという印象を受けました。

エアロコンフォートプラスの長所

ここまでエアロコンフォートプラスを使って感じた長所を軽く触れてきましたが、ここからは5つのポイントに分けて私が感じた長所をご紹介したいと思います。

1:ディレイラー保護の金具が秀逸

Photo:Scicon

エアロコンフォートプラスで特に気に入っている点はディレイラーを保護する金具。

リアディレーラーは輪行時に少しでもぶつけたりしてしまうと、きちんとギアシフトがされなくなってしまう恐れのある繊細な部品。オーストリッチの輪行バッグで電車輪行をする時にはディレイラーをとにかく地面に当てないようにと細心の注意を払って電車に乗った経験は多くの自転車乗りにあるはず。

ディレイラー保護のおかげで飛行機輪行を行った場合でも、航空会社や空港職員の取り扱いが良ければ、到着後メンテナンス無しでそのまま練習、またはレースが可能という優れものです。

2:サドルとハンドルを外す必要がない

宅急便を使って滞在先のホテルに配送する場合に活躍する輪行ボックスを使う場合、必要になるのがサドルやハンドルを取り外す作業。

箱のサイズによってはハンドルの取り外しは必要ありませんが、大きなフレームだとサドルを外すことになる場合が一般的です。

サドルやハンドルの微妙な高さや角度の違いは、高い負荷が掛かったレース中には大きな違和感となって感じてしまうことがあります。それを防ぐために組み立て後に試乗、微調整、試乗、微調整を繰り返すという作業を経験している人は多いはず。

そんな面倒な作業から解放される作りのエアロコンフォートプラスはかなり評価が高く感じました。

3:しっかりと固定できる

Photo:Scicon

バッグ内にはハンドル、フレーム、そしてサドルを固定するためのストラップがあります。そのストラップをしっかり固定することで自転車への防護性をかなり高めてくれ、バッグを横に倒された場合の安心感が違います。

また個人的に良かったのは、必需品の空気入れ、そして毎日の体幹トレーニングに使用しているヨガマットをストラップを使って固定できたことです。バイク以外のものが入ってもフレームを傷つけずに輪行することが出来ました。

(本来の使用方法とは異なりますので、お試しになる場合は自己責任でお願いします)

4:簡単に収納できる

自転車を入れるためだけに設計されたバッグのため、短い時間で素早く自転車の収納ができるようになっています。

他のソフトタイプのケースとの一番の違いは何をどこに置けばよいか一目でわかります。

フロントフォークはここに固定して、ホイールはサイドポケットに入れて、とかなり手際良く収納できること、そしてハンドルもサドルも外さなくて良いため時間短縮に大きく役立ち、レース前の細かなストレスが減ること間違い無しです。

5:高い収納力

3の部分で少し触れましたが、ヨガマット、空気入れ、シューズなどが簡単に入る点も好評価です。

また付属の袋があるため予備のタイヤやチューブなどの細かな自転車用品がまとめて入れられて、ヘルメット以外はすべて入ってしまうことも気に入った理由の1つです。

エアロコンフォートプラスの短所

ここからは実際に使ってみて感じたマイナス点を挙げてみたいと思います。

1:使用していない時に大きなスペースが必要

Photo:Scicon

使用しない時には付属の袋に入れて保管できるようになっていますが、かなりのスペースを要します。一部の輪行ボックスだとたたんでクローゼットなどの隙間に入れることが可能ですが、エアロコンフォートプラスの場合はかなりのスペースが取られてしまいそうです。

この手の輪行バッグ、ケースでは想定内の問題かもしれませんが。

2:キャスターが転がらない

エアロコンフォートプラスを使っての一番の驚きはキャスターが転がらないことです。いえ、転がるには転がるんですがまっすぐ進みません。

付属の肩のストラップを使って体と密着させても、両手を使わないとまっすぐ進みません。ロードレース中にこんな風に走ってたらだれも後ろにつかないだろうなというほど右往左往しながら進むため、あまりキャスターの意味をなしていないような。

予備のキャスターを1つ付けるよりも、根本的な作りを直してもらったほうがよっぽど良いと感じました。

3:スーツケースとの併用は厳しい

キャスターの問題で左手にスーツケース、右手にエアロコンフォートプラスという形での歩行にはかなり無理があるように感じました。

あまりの困難さに最初の使用では空港から宿まではタクシーを利用しました。歩かないなら小さいボックス型の輪行箱を買っとけば良かったんじゃないの、という突っ込みをタクシーの中で何度も自分に入れたのは言うまでもありません。

こんな人におすすめ

  • 年に何度も遠征をする
  • サドル、ハンドルを遠征前に調整したくない
  • 荷物はバックパックだけ
  • 主に歩いて移動
  • タクシーやレンタカーは基本使わない

この輪行バッグを使ってみて思ったのは、きっとこんな人には良い商品なんだろうな、ということです。

一番ショックが大きかったのはキャスターの問題で、転がして移動することが不便でタクシーやレンタカーを使うなら小さめの輪行箱を買うほうがよっぽど良いと思いました。

パックパック1つとエアロコンフォートプラスで遠征に行く。

サドル(ハンドル)の角度はレース直前に一度も変えたくない、上下位置は1mmも変えたくない。

こんな人におすすめ何では無いかと思います。

まとめ

今回はシーコンのエアロコンフォートプラスについて書いてみました。

トライアスロンの会場で見た憧れと旅に向いているという思いで購入しましたが、値段を考えるとエイカーのバイクポーターPROにショルダー付きの保護カバーをかけた組み合わせでも良いような気がしましたが、買ってしまった以上一先ず満足と思っています。

ただ本当にディレイラーの保護と収納の早さ、簡単さは魅力が大きいのでこれはこれで良かったかなと思います。

気になる方は購入してみる価値がある輪行バッグだと思います。

(やっぱりエイカーで良かったかな??)


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